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日刊資源新報

WEB資源新報 BackNumber 2014年7月

アルミ缶リサイクル 変わる原料物流体系 広がる国内・外の需要分野

本来のアルミ缶リサイクル率の低下が一段と進んでいる。これは使用済みアルミ缶(UBC)に対する国内・外需要業界による多岐にニーズによるもので、アルミ缶リサイクル協会がまとめた平成25年度(2013年度)の飲料用アルミ缶リサイクル率(再生利用率)は83.8%と前年度の94.7%から大きく後退する結果となった。

リサイクル率が前年度比10.9ポイントの二桁マイナスとなったアルミ缶リサイクル率だが、この最大の要因は前年度から続いている使用済みアルミ缶の韓国向け輸出実績の上昇によるもので、アルミ缶リサイクル協会が推計している韓国向け輸出量は連続した増加が続いているようだ。

過去10年間のアルミ缶リサイクル率推移

出所:アルミ缶リサイクル協会

同協会が推計している韓国へのアルミ缶輸出量は、24年度のアルミ通関実績である3万7012トンのうち、3万トンを占めるとしている。また、25年度通関実績5万7680トンのうち、5万トン程度がアルミ缶としている。使用済みアルミ缶のニーズは、国内では主力のアルミ缶材向けのほか、二次合金や製鋼用脱酸材等にも使用されているが、韓国向け輸出は右肩上がりの状況にある。なお、25年度の使用済みアルミ缶を製缶用に使用した「CAN to CAN」率は68.4%となった。

中部製紙原料商工組合 持ち去り対策で社名公表も 業者特定も抑止効果低く

中部製紙原料商工組合(石川喜一朗理事長)では、古紙持ち去り行為撲滅の一環として昨年9月より、持ち去り古紙を買い入れている事業者を特定するため、GPSによる追跡調査を実施している。スタートから1年10ヵ月が経過、相応の成果が得られたが、不正古紙の流通に関与する者が非組合員である場合など、一旦は中断するものの、再度、持ち去り古紙の流通②関与するというケースが見受けられる。こうしたことから組合では、さきごろ開催の理事会で、常習的な買入事業者に警告を発するとともに、事業者名を明示した上で警告を発した事実を公表するという措置を取ることを決定した。あくまで自主的な是正を促す観点から、事業者名の公表には3段階の手順を踏むことなどとしている。

平成22年6月ごろより名古屋市と周辺市町で古紙の持ち去り件数が急増したことから、組合では組合員から製紙メーカーへ宣誓書の提出、店頭での持ち去り古紙不買ポスターの掲出、自主パトロールの実施など、さまざまな対応策を講じてきた。その後も自体は改善せず、その理由として「持ち去り古紙を買い入れる事業者が絶えないため」とする自治体等の厳しい批判があった。こうした事態を受け、24年7月に名古屋市で「名古屋市集団資源回収における古紙の持去り防止に関する条例」が施行されたことのを契機に、同9月から名古屋市内及び周辺市町でGPSによる古紙持ち去り追跡調査を開始した。

その結果、持ち込み先は関西方面に広がり広域化していることが判明、持ち去り古紙の流通ルートをほぼ遮断するなど、大きな成果を得ている。しかしながら、持ち去り行為の撲滅には至らず、特に三重県内では依然として持ち去り行為が横行しているほか、名古屋市内でも一旦なくなった持ち去りが再び発生するなど、従来の対策での抑止効果に限界があることもわかっている。今回新たに決まった対応策(事業者名の公表)は特に抑止効果の期待できない非組合員に対し、持ち去りの防止と持ち去り古紙の不正流通根絶を目指す組合の強力な姿勢を示すものとなる。

具体的な手順としては、持ち去り古紙の買い入れが確認された第1回目に、 自主的な防止対策の立案・実施を求め、第2回目の購入が確認された時点で「次回は警告発出を公表する」旨を通知、3回目に警告を発し、同時に事業者名を示して警告を発した事実を公表することとしている。

災害廃棄物 8割強の処理を完了 福島県内の5月末処理状況

環境省がまとめた福島県内の災害廃棄物等処理状況によると、避難区域を除いた39市町村で発生した災害廃棄物等推計量約461万トンのうち、82%にあたる約326万トンの処理が今年5月末の段階で完了した。31市町村での処理が完了している。沿岸5市町では新地町といわき市で災害廃棄物の仮置場への搬入が完了し、処理も概ね完了している。

また、津波堆積物については新地町、相馬市といわき市で仮置場への搬入が終わり、新地町での処理が完了した。津波堆積物の再生処理量は約88万トンで、再生処理率は96%となる。国による代行の処理については、災害廃棄物処理特措法に基づいて4市町(新地町、相馬市、広野町、南相馬市)が国に処理(可燃物)を要請している。。

なお、沿岸市町の処理状況を見ると、相馬市が5月までに仮置場への搬入を完了、可燃物については国の代行処理で大部分の処理が完了した。不燃物は市で選別・処理されている。津波堆積物は市が選別処理したのち県の防災林造成事業、事業用地造成事業での使用される見込みとなっている。

また、南相馬市では引き続き市が被災家屋等の撤去と仮置場への搬入を行っており、可燃物については国が設置する仮設焼却炉で処理される予定(28年の開始)となっている。津波堆積物は選別後、市の海岸防災林造成事業での使用が予定されている。また、広野町でも町仮置場への搬入と破砕・選別等処理が行われているところで、可燃物は国の代行による仮設減容化処理施設(建設準備中)で処理予定となっている(運搬・保管業務事業者の選定中)。津波堆積物は県の防災緑地で使用される予定となっている。