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WEB資源新報 BACK NUMBER 2014年11月

鉄スクラップ輸出の可能性を求め 業界有志が再びインドへ コルカタの誘導炉等4社訪問

熱烈な歓迎を受けたKISWOK

熱烈な歓迎を受けたKISWOK

日本国内をはじめ、韓国、中国、台湾など近隣国における将来的な需要低迷が予想されるなか、我が国の鉄スクラップの新たな販売先を探求することなどを目的に、第2回目の業界有志によるインド視察がこのほど実施された。今回のインド視察では、前回と同じく山下雄平関東鉄源協同組合理事長を団長として、株式会社鉄リサイクリング・リサーチの林誠一社長が企画、資源新報社・大橋が事務局を務め、大手旅行代理店であるJTBによって「インドの電炉・鉄スクラップ調査ツアー」として催行された。今回の視察で訪れた地は、東インド会社の拠点として歴史に名を残し、インド独立運動の中心の地ともなったコルカタを中心としたWEST BENGAL州。彼の地において視察団は電炉・誘導炉鋳物メーカーやスクラップのインポーターなど4社を訪問し、活発な意見交換を行った。更に初日の視察先となったダグタイル鋳鉄管や自動車用部品などを製造しているKISWOK社では、在コルカタ日本総領事も急きょ現地にてこの視察に参加するなど、スクラップを通じた日本とインドの関係の深化につながる内容ともなった。

山下団長は訪問先の各企業代表に対し「大国として飛躍しているインドに我々の“JAPANESE H2”を主体とする鉄スクラップが受け入れてもらえるかを確認しにきた」と述べ、1つの例として関東鉄源協同組合における船積みの様子を動画にて紹介。各企業とも山下団長以下18名を熱烈な歓迎で迎えた。

また、今回のツアーを企画した林誠一氏が、日本の鉄スクラップの置かれている現状や代表的な品種の解説、今後の展望などについて現地にてプレゼンテーションを実施。今後、粗鋼生産の大きな伸びが期待されるなかで安定的な鉄源を求めたいインドの国内事情を背景に、訪問先各企業とも熱心にメモを取りながら、日本のスクラップに対し、購入意向も含めた高い関心を示した。 (第2回のインド視察については、本紙新年特集号に詳細を掲載予定)

古紙再生促進センター 変化する中国古紙業界 第3回日中古紙セミナー開催

第3回日中古紙セミナー

第3回日中古紙セミナー

(公財)古紙再生促進センターは11月19日、東京都千代田区永田町の星陵会館にて日中古紙セミナーを開催した。 この十数年で、古紙は国際リサイクル商品となり、特に中国への輸出量が激増したことを受けて、2011年から始まった同セミナーだが、今回で第三回を迎える。近年は東南アジアからの古紙需要が高まっているものの、古紙再生促進センターの調べによると、日本から中国への古紙の輸出量は2013年には101万5559トンにものぼり、輸出先として依然筆頭国となっており、中国はこの業界にとって欠かせないパートナーと言えるだろう。政治的な問題が山積している日中両国間だが、そういった状況の中、同セミナーは両国間の製紙・古紙業界での交流を通して、両国の相互理解と発展の一助を担うという狙いも込められている。

今回のセミナーでは、台湾の三大製紙メーカーの一つで、中国本土にも生産工場を持つ栄成紙業から姚長坤(ヨウチョウコン)総経理、中国第三位の再生段原紙メーカーである安徽山鷹紙業の舒君明(ジョクンメイ)総経理、浙江省造紙行並協会常務副秘書長の鄭梦樵(テイボウショウ)氏、中国再生資源回収利用協会副会長兼秘書長の潘永剛(ハンエイゴウ)氏を招聘し、中国製紙企業が日本からの製紙原料に対してどういった認識や要望を持っているのか等、中国の製紙産業、古紙産業の現状を講演した。

潘氏の講演によると、2014年内には中国国内の法改正により、古紙輸入資格審査権が省環境保護部門に移行し、輸入制限類商品に変更されるため、小規模製紙工場や古紙貿易商への大きな影響は避けられないとしている。しかし、この新政策は、良質の古紙資源を確保できる中国国内サプライヤーにとってはチャンスだとし、中国国内の古紙市場は今後大きく変動していくと見ている。また、同氏はこの政策の影響により、一部海外サプライヤーはアジア他地域へ売り先をシフトし、世界的な古紙供給の流れも変わっていくのでは、と語った。

今後、中国の経済成長の段階と国内古紙市場の成熟に合わせ、緩やかに日本古紙への需要は減少していくと見られているものの、今後一定期間、中国は我が国にとって最大の古紙輸出国であることは間違いなく、その動向は追っていきたい。また、同セミナーは2015年に中国江蘇省で第4回の開催を予定している。

富士繁 八王子の能力拡大へ 道路向かいの隣接地500坪を取得

取得した道路向かいの隣接地

取得した道路向かいの隣接地

関東地区の大手鉄スクラップヤードディーラーである株式会社富士繁(本社・横浜市金沢区、金子洋一社長)ではこのほど、都内初の拠点として昨年1月末にオープンした八王子工場について、かねてより計画してきた同工場敷地を拡大した。

同社が今回、取得した用地は、八王子工場前の道路を挟んだ向かいの隣接地で、面積は約500坪。周囲をシートパイルで囲い、コンクリートの土間を打つ工事を現在進行中で、12月1日より荷受けを開始する予定だ。

従来の八王子工場は面積が約500坪、モリタ製1250トンギロチン等を備える。今回の隣接地取得で年間50万トンの取り扱いに向けた同社の飛躍が期待される。