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WEB資源新報 BACK NUMBER 2014年12月

日本製紙連合会 ASEAN3か国招き交流 古紙回収研修会を開催

ASEAN3か国招き交流

ASEAN3カ国招き交流

タイ、ベトナム、マレーシアを対象とした古紙回収研修会「アジア紙リサイクルシステム構築研修コース」(主催・日本製紙連合)がこのほど開催された。同研修会は、今後経済成長に伴い古紙需要が高まると見込まれるASEAN諸国と連携し、アジア全体における古紙循環を進めていくことを通じて、我が国のリサイクルシステムの安定的かつ持続的な発展を図っていくことを背景とし、2012年度から実施されている。3回目となる本年度は3か国から計28名が参加、目標として紙リサイクルシステム構築の歴史・取組を理解することや、各国の状況に応じたリサイクルシステムの構築と普及を行うか検討することなどが掲げられた。

研修は開講式から始まり、東京・北千住の(一財)海外産業人材育成協会東京研修センターを拠点に、講義およびディスカッション、製紙工場や東京近郊の回収活動、古紙ヤードの見学などが組み込まれたカリキュラムを参加者一同が受講した。なお、このカリキュラムには、北区リサイクラー事業協同組合、新井商店、レンゴー、王子マテリア、相川鉄工、日本再生資源事業協同組合連合会、全国製紙原料商工組合連合会、東京都環境局、環境省などが協力している。

最終日の18日に行われた研修成果発表会では、参加3か国のそれぞれの国でのリサイクルの現状や、日本での研修の感想が発表された。タイの使節団からは「日本の業者の『この国のリサイクルシステムの一翼を担っている』という意識の高さに感動した。国全体にリサイクル文化が根付いており、それが紙の品質の高さにつながっている」、「タイのヤードではドライバー自身が荷降ろしするなど、作業員の安全や周辺環境への配慮が足りない。今回見学した古紙ヤードを見習って、そういった設備投資を進めていきたい」などの感想が述べられている。なお、日本製紙連合会では2008年から、持続可能な発展のためのアジア紙パルプ産業会議なども開催しており、今後もアジア諸国と積極的に交流を深めていくと見られている。

3R推進団体連絡会 歩み進める容器包装8団体 2013年度の実績報告

3R推進団体連絡会の実績報告

3R推進団体連絡会の実績報告

3R推進団体連絡会(幹事長=幸智道ガラスびん3R推進協議会事務局長)は、容器包装の3R推進のための第二次自主行動計画(2011年~2015年)の2013年度のフォローアップ結果を取りまとめ、このほど経団連ホールにて記者発表を行った。容器包装材に関わるリサイクル8団体で構成する3R推進団体連絡会が、「事業者自らが容器包装3Rの取組を推進すること」と、「市民や行政などの関係主体間の連携に資すること」を目的に2005年度に策定した自主行動計画。大きな成果をあげた第一次計画を発展的に引き継ぐ形で、2011年度からは第二次計画の取組が始まっている。

容器包装材に関わるリサイクル8団体で構成する3R推進団体連絡会が、「事業者自らが容器包装3Rの取組を推進すること」と、「市民や行政などの関係主体間の連携に資すること」を目的に2005年度に策定した自主行動計画。大きな成果をあげた第一次計画を発展的に引き継ぐ形で、2011年度からは第二次計画の取組が始まっている。会見では、リデュースに関して、8素材のうち、プラスチック容器包装やスチール缶などの6素材で当初目標を達成しており、さらに5素材では目標を上方修正し、取組を進めていることなどが報告された。また、リサイクルに関しても、5素材が当初目標を達成し、2素材が目標を上方修正していることなどが発表され、目標年次である2015年度に向かって、リユース、リサイクルの2分野では着実に前進していると言える。一方、リユース分野では、奈良県における大和茶飲料普及促進事業などに代表される地域型システムの構築や、「リターナルびんポータルサイト」での情報発信など、様々な取り組みを行っているものの、ガラスびんのリユースシステムは経年的な使用量減少に歯止めがかかっていない厳しい現状が報告された。

また、同連絡会では市民や自治体との意見交換や協働、展示会やイベントでの普及活動などの取組も行っており、2014年度には長野市、松本市で開催した「容器包装3R交流セミナー」や、相模原市、国分寺市で開催した「3R市民リーダー育成プログラム」などの取組が報告されている。なお、会見では構成各団体の個別の取組も報告されている。ガラスびん3R促進協議会からは、「アヲハタ55ジャム」がユニバーサルデザインを取り入れながらも、軽量化されていることや、スチール缶リサイクル協会からは従来品より薄肉化、軽量化されているビード缶が2006年に採用されてから、一定の効果を上げていることなど、素材別の特性にあわせて、各団体が、現行容リ制度のもとに着実な成果を上げていることが報告された。

鉄リサイクリング・リサーチ 「多様なインド」再確認 インド・コルカタ視察で報告書

鋳物業者の意見交換する林誠一氏

意見交換する林誠一氏(右)

我が国における鉄スクラップに関する調査・研究を行っている株式会社鉄リサイクリング・リサーチの林誠一社長はこのほど、「インド鉄スクラップ輸出の可能性を探る―第2回調査を終えて―」とするレポートを取りまとめ、公表した。林氏は第1回現地調査を昨年6月インド西部グジャラート州スーラト市の大手電炉メーカーのエッサール・スチールを訪問したが、今回、11月後半に東部西ベンガル州コルカタ地区を主体に実施。前回の視察が大手電炉メーカーであったことを踏まえ、今回は鉄スクラップの購入者としてアーク電炉および誘導炉メーカーに的を絞ったが、コルカタはTATAの自動車工場が近接しているため鋳物メーカーの集積地となっており、鋳物メーカーを中心とした視察となった。2025年に粗鋼生産3億トンを掲げるインドについて、林氏は調査の結果として「多様なインド」を再確認でき、取引は「鋳物メーカー」、「誘導炉電炉」とかをひと括りにして対応するのでなく、相対で取引する心構えが必要との感触を肌に感じたとしている。

レポートによれば、2011年のインドにおける銑鉄鋳物生産量789万トンは、1位中国3005万トンに次ぐ世界第2位、日本のほぼ倍の水準にあるが、インドの場合、多くは世襲・同属経営で、製造する鋳物製品や事業所規模、所在地などにより多様な業態構造になっていると推察。 また、インドの鉄スクラップ輸入量の4割が鋳物メーカーで受け入れられていると推察しており鋳物の動向を無視できないとしつつも、日本などではエンジンなど鋳物ばなれが進んでおり、インドの場合の乗用車エンジンの素材は、データからみると鋳物材が依然として多いことになるが、今後のインドの鋳物生産を展望するには更なる調査が必要であるとしている。他方、中堅アーク電炉メーカーについては、電力を自家発電で調達できる大手メーカーや安価な電力の供給を受けられる小規模メーカーに対し、競争力などの面で厳しい環境にさらされているなどとし、インドにおける鉄スクラップの輸入についても、自国で銑鉄や還元鉄が調達できることから、価格本位の輸入挙動である可能性を示唆した。

なお、2025年3億トン粗鋼生産に向けた増産が進めば、鉄源として鉄スクラップの需要が高まるだろうとはしたものの、現在のインドの経済成長が鋼材消費原単位の低いITなどのサービス産業に支えられていることや、インドにおける農地買収の難しさなどから、3億トンに向けた課題は多いとした。また、3億を担うメーカーは高炉一貫メーカーと新興大手アーク電炉であり、アーク電炉や誘導炉電炉は拡大路線に乗り切れず、インド国内でのシェアは低下していくのではないかと推察している。

※同レポートは株式会社鉄リサイクリング・リサーチのホームページ(http://srr.air-nifty.com/)で見ることが出来る。