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再生資源・リサイクル業界の専門紙

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WEB資源新報BackNumber 2017年11月

小型家電リサイクル 総務省が環境省に勧告 実施市町村の26%で目標の1割以下

 総務省はこのほど、小型家電リサイクルについて調査し、環境省と経済産業省に対して、取り組みを推進するよう勧告した。調査では、リサイクルを実施していた市町村のおよそ4分の1で、回収量が国の目標値の1割以下にとどまっていた。

 平成28年4月現在で、小型家電リサイクル実施市町村の割合は70.3%。平成23年使用済み小型家電の発生量約65万トンを基準として、そのうち約2割に当たる14万トン(人口1人当たり約1kg)を27年度の回収目標としていたが、実績は2分の1程度の約7万トンだった。これを重く見た総務省では、22都道府県、144市町村の取組状況等を調査し、このほどその結果を公表した。

 調査結果によると、26%にあたる32の市町村で、年度ごとの住民1人当たりの回収量が国の目標の1割以下にとどまっていた。また、13の市町村では売却単価が低下したことや運搬コストがかさみ、損失を出していたこともわかっている。これらの問題に対して、総務省では、効果的な回収方法であるピックアップ回収等を新たな費用をかけずに実施している市町村の取組等を情報提供することや、品目別の売却単価の設定により、売却単価を向上させている市町村の取組等を情報提供することなどを勧告した。

 そのほか、リサイクル未実施市町村に関しては、近隣に認定事業者がいないと認識してリサイクルを実施困難としている市町村があることや、人口密度が低い都道府県では、認定事業者の引受場所が近隣にないことなどに起因する高額な運搬費が実施への障壁になっていることなどを課題として報告している。これらに関しては、リサイクルを実施している市町村の使用済小型家電の売却先等を情報提供することや、運搬費の低減のための取組(効率的な運搬方法の普及や必要に応じた認定要件の見直しなど)を実施することなどを勧告する。

 また、個人情報保護対策について、排出時における個人情報の削除に関する周知や保管場所における施錠等の対策が実施されていない例があるとして、市町村に対し、消費者への個人情報の削除に関する周知及び保管場所等における対策の実施を徹底するよう促すことを勧告している。

容リ協 入札から引取までの期間短縮 PETボトル制度見直しで30年度上期から

 (公財)容器包装リサイクル協会(以下、「容リ協」)は21日、第4回となるペットボトルリサイクルの在り方検討会を開催した。

 今回は前回の検討会で希望入札制度についての検討が長引き、消化できなかった再商品化業務の効率化のための点検実施計画について、議論が行われている。今回の開催までに容リ協ではこの議事について各委員に個別に説明を行い、「ペットボトル指定法人ルート運用見直し計画案」を作成。重要な項目については、PETボトルリサイクル推進協議会、(公社)全国都市清掃会議、(公社)日本消費生活アドバイザー・コンサルタント・相談員協会を委員とするワーキングチームを設置し検討を進めてきた。今回の検討会ではその状況を中間報告としてまとめ、議論を行っている。

 計画案では17の項目について見直しが予定されている。主な項目は①入札時期の後ろ倒し、②3カ月ルールの改正(有償分のみ)、③有償落札分ベール代金の支払い方法の変更、④有償拠出金の支払い時期の変更、⑤ベール品質についての情報共有の5つ。

 ①については、再生処理事業者からの廃ペットボトル市況からの影響の大きさを踏まえた、入札時期を遅らせ入札締め切りから契約・引き取り開始までの期間の短縮を求める声を受けてのもの。事業者へのアンケート調査では、大手処理業者の7割が希望していた。協会内部での検討の結果、必要なシステム変更にかかる費用は120万円程度と少額なことや、各ステークホルダーの実務的な作業を踏まえて、18日間後ろ倒しが可能であることがわかった。このことから、平成30年度上期入札から実施する方向で今後調整を進めていく。また、ペットボトル以外の3素材への適用についても実態・ニーズを踏まえて検討を行う方針だ。

 ②については、現状、ベールの引き取りからフレーク・ペレットなど、再商品化製品の販売は3カ月以内に行わなければならないが、リサイクラーにとっては売り時の選択肢が制限され、価格交渉において不利な立場になるケースがあるという指摘を受けてのもの。協会内部では、「再商品化」期限を3カ月以内とする「販売」期限の撤廃を見据えた議論が行われているが、ワーキングチームからは、「販売期限については何らかの制約が必要」、「販売先・用途等トレーサビリティの確保と情報開示の徹底が重要」など慎重な意見も多く、平成31年度以降の実施を目途に、引き続き今後も検討を進めていく見通しだ。

 また、関連して③有償落札分ベール代金の支払い方法の変更について、市町村引取月の3カ月後月末払いとする方針。これについては平成31年度を実施目標に定めている。

 中国規制受け環境省は国内体制整備へ

 また、この日の検討会では、中国の固体廃棄物輸入規制に関する動向について、容リ協から経緯や対応に関する報告も行われている。

 容リ協では、9月4日から10日かけて、上海で行われた第13回国際再生ポリエステル会議への参加に併せて、日本から輸入したペットボトル再生材を使用する大手再生繊維メーカー数社や中国リサイクル事情に精通する諸機関関係者を訪問し、輸入禁止措置の対応状況を把握。その結果、輸入ライセンス枠の残りも少ないことから、期限である12月末を待たずに二hンからの輸出が停まる可能性があることを確認したことを報告した。

 なお、この件に関して現時点で、市町村などから30件ほどの問い合わせがあることも明らかにしている。主な内容は、独自処理市町村からの来年度の申込みや独自処理・容リルート併用市町村からの容リルート分の増量など、容リルートへの「駆け込み」が17件と半分以上を占めている。

 また、中谷委員からはいわゆる「ベンダー系」と呼ばれる事業系の廃ペットボトルのリサイクルへの影響を懸念が表明された。これについて環境省からは数年先の国内処理体制の構築を視野に入れたリサイクル環境の整備に力を入れていく方針である旨、回答している。

関資連青年部 合言葉は「紙はゴミじゃない」復活後第2回の大会盛大に

関資連青年部大会

関資連青年部大会

 関東資源回収組合連合会(以下、「関資連」)青年部は18日、日本再生資源事業協同組合連合会(以下、「日資連」)青年部と共に東京都資源回収事業協同組合(以下、「東資協」)青年部主管のもと、渋谷エクセルホテル東急にて青年部大会を開催した。約10年ぶりに開催された昨年の千葉大会から数え、第2回の開催となる。

 開会に際し、濱田賢一青年部部長は「開催にあたって福田雄二青年部長、水野敬一会計幹事を中心に東資協の皆様には多大なご尽力をいただいた。まずもって感謝の言葉を送りたい。また今年は任期最終年度ということで、『歴史』というテーマに重きを置いて活動していきたいと思っている。先ごろ、サッカーW杯予選で私の好きなイタリアが60年ぶりに本大会出場を逃した。長年、守護神として活躍したGKブッフォン選手は『私たちが失ったものはW杯出場権だけではない』とのコメントを残した。今まで積み重ねてきた『歴史』も同時に失ったということだ。諸先輩方が築き上げてきた歴史を次の世代に着実にバトンタッチしていくことこそが、青年部の第一の使命ではないかと思っている」と挨拶。また、来賓には、日資連会長の飯田俊夫氏、関資連会長の吉浦高志氏をはじめ、関東各県組合の親会理事長や青年部顧問ら多数参席したほか、各県青年部からも多くが参加し、60名以上が集う活気ある大会となった。

 第2部では、岡山県を拠点に全国各地の小学校や市民団体などで毎年50回ほどリサイクル講演を行う「コロッケ先生」こと、小六信和氏(明和製紙原料株式会社社長)を講師に迎え講演会を開催。同氏が普段小学生向けに行っている講演をベースに、小学生に興味を持たせる話し方のポイントなどを紹介。地域組合などで学校などへの出前講師を行っている青年部員も多く、熱心に聞き入っていた。以下、同氏による講演の締めの言葉から。「弊社では、今回の講演内容はもちろん、リサイクル教育、理念教育、道徳・倫理教育など、さまざまな社員教育を行っている。まずは社員さんに市民からのどんな質問にも答えられる『古紙のプロ』になってもらうことが大事。利益は後から着いてくる、と倫理的・道徳的に正しいことをまじめにコツコツとやっていけば必ず誰かが助けてくれる。古紙業界は利益率が少ない業界。だからこそ、目先の量を追いかけるのではなく、遠回りに見えても覇道や邪道ではない『王道』の経営を志していきたい」(一部要旨抜粋)。

 続いて行われた懇親会では、メディア出演経験多数の女性マジシャン・シエルによるマジックショーが催され、宴は盛会のまま、講演会でのキーワード「紙はゴミじゃない!」の掛け声とともに散会となった。なお、来年度は群馬県再生資源事業協同組合連合会青年部が主管となり、同地にて開催されることが決まっている。