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WEB資源新報BackNumber 2018年2月

マルニ商店が文科省表彰 連続性持った児童への環境教育で

 ガラスびんリサイクルなどを手掛ける有限会社マルニ商店(栗原晴彦代表取締役。本社・横浜市)は先ごろ、文部科学省が主催する平成29年度「青少年の体験活動推進企業表彰」で審査委員会特別賞(中小企業部門)を受賞した。この表彰は、社会貢献活動の一環として、青少年の体験活動に関する優れた実践を行っている企業に対し、表彰を行うもので、平成25年度から開始されている。

  今回、マルニ商店が受賞した取組は同社が昨年度行った「未来の『環境仕事人』養成プロジェクト~キャリア教育からのアプローチ~」。地元小学校と連携し、環境教育プログラムを実施する取組で、低学年では「環境への気づき」、中学年では「まち、身近な環境活動への理解」、高学年では「職業への実践」へとテーマがスケールアップしていき、連続性を持ったカリキュラムが特徴だ。また、この一環として、市内飲料メーカーと連携して、サイダーの製造・販売からびん回収・カレット製造・製びんまでの製品のライフサイクルを、座学を交えながら児童に体験してもらう取組も実施する。このサイダーの売上げの一部は、環境教育教材として児童たちの手元に戻ってくる仕組みだ。

 中心となってこの事業に取り組んできた栗原清剛常務取締役によれば、「10年ほど前から子供たちとアルミ缶の回収をして環境教育教材を購入する取組などを行ってきており、良い関係性を築いてこられたことが大きい。横浜市資源リサイクル事業協同組合の環境絵日記の取組なども組み込みながら、先生たちと話し合うなかで徐々に現在のような全学年を通したカリキュラムが出来上がった」という経緯があったという。また、6年生の最後の授業の際には、「『6年間の授業を通してリサイクルの大事さがわかった。将来はマルニ商店に入りたい』といった手紙をもらうこともあり、やって来てよかったと感じる」とこの取組の手応えを述べる。

 栗原社長は今回の受賞に際し、「地域への貢献ということでこれまで当たり前のようにやってきたことが、突然評価されて喜びと驚きが半分半分。がんばってきた社員の皆へのご褒美だと受け取っている」とコメントしている。

 なお、今回の表彰では、文部科学大臣賞を伊藤忠食品株式会社(大企業部門)、株式会社栄水科学(中小企業部門)、審査委員会特別賞はマルニ商店以外では、株式会社テレビ東京、敷島製パン株式会社、損害保険ジャパン日本興亜株式会社、三井物産株式会社(以上、大企業部門)、スポーツメディア株式会社(中小企業部門)が受賞した。また、そのほか静脈産業関連企業では、審査委員会奨励賞(中小企業部門)を、産業廃棄物処理の石坂産業株式会社(石坂典子代表取締役。本社・埼玉県三芳町)が受賞している。

東リ協リサイクルフォーラム 集団回収団体を表彰 懇親会に中川環境大臣ら来賓多数

東リ協フォーラム

東リ協フォーラム

 (公社)東京都リサイクル事業協会(栗原正雄理事長)は19日、ホテルメトロポリタンエドモンド(千代田区)にて、リサイクルフォーラムを開催した。

 開会にあたって栗原理事長は「本日は環境省適正処理推進課課長補佐の村井啓朗氏をお招きし、ご講演いただく。テーマは、先ごろの廃棄物処理法の改正と廃棄物と専ら物の関係性について。後者に関して、なかなか境界線を引くことは難しいと考える方は多いと思うが、そのあたりについてご講演いただき、改めて理解を深める場としていきたい」と挨拶。

 フォーラムでは、村井氏の講演の後、昨年度から開始した集団回収団体表彰制度の表彰式を実施。

 集団回収を推進するため、資源リサイクルに貢献した自治会や市民団体に対して表彰するもので、今年度は多摩市一之宮自治会、東京・多摩リサイクル市民連邦、練馬区早宮3・4丁目町会の3団体が受賞した。なお、この制度は、集団回収を過去5年間、年間4回以上継続して実施し、古紙50トン、故繊維5トン、スチール・アルミ缶5トン、あきびん5トンの年間回収量実績のうち、いずれか1品目でも上回っていることが団体推薦基準となっており、団体構成員の協力度や実施方法の独創性・将来性なども加味して総合的に評価され受賞団体が決定される。

 フォーラム終了後には懇親会「陽春のつどい」を開催。会には、井上信治氏、小倉將信氏ら国会議員、古賀俊昭氏、小磯明氏、山崎一輝氏ら東京都議会議員ら政界関係者をはじめ、業界関係団体などから多数の来賓が参席、盛況裡のうち散会となった。

 なお、来賓を代表して登壇した中川雅治環境大臣は以下の旨で挨拶している。「資源物の処理というのは、国民生活に極めて身近なもの。1日たりとも止めることはできない基幹的産業だ。そういったなか、古紙の持去り問題には、長い間携わってきた。関係者も行政含め大変多く、なかなかうまく進んでこなかったが、ここにきて各関係者の認識がだいぶ深まってきたと思っている。一歩一歩進めていかなければならない。また、環境省は昨年、組織改編を行った。従来は廃棄物リサイクル対策部だったが、これを環境再生資源循環局に昇格させ、資源リサイクルをより一層推進する体制を整えた。皆様のご協力とご理解を得ながら、皆様の事業が発展するかたちで我が国のリサイクルというものをしっかりと前に進めていきたい。皆様の声をききながら、引き続き環境省が旗振り役となって、資源循環型社会の実現に向けて邁進していくので、ご指導ご鞭撻のほどお願いしたい」。

アルミ対日プレミアム交渉始まる 海外オファーは135ドルと31%の高値

 一部海外アルミ生産者からの価格提示を受けて、今年4~6月期のアルミ新地金ジャパンプレミアムの価格交渉が実質的なスタートを切ったようだ。

 国内大手商社と海外アルミニウム精錬メーカーが四半期(3ヵ月)ごとに行う対日プレミアム(いわゆるジャパンプレミアム=対日割増金)交渉は、3月下旬までの決着を目指して内・外のアルミ新地金需給バランスを背景に熱い交渉が始まることになる。

 足元の主な変動要因として挙げられているのは、買い手である我が国アルミ新地金の国内港湾在庫動向で、1月末時点の総在庫量は27万7100トンで適正といわれる20万トン~25万トンを大きく上回り、2カ月連続で増加している(横浜、名古屋、大阪)。

 このため、買い手である国内の需要家側は前回第1四半期(1~3月)でつけた103ドル近辺からのプラスアルファが当面のスタートラインとなりそうだが、一方で北米地域におけるプレミアムの上昇も指摘されており、既に到着しているオファー価格はこれを前提とした135ドル近辺ともいわれており、決着までの厳しい交渉が想定されている。

 今回のプレミアム交渉がこれまでと異なっているのは、米国商務省が2月中旬に打ち出した鉄鋼・アルミに対する輸入規制案と、これを受けたアジア地域のタイトバランス化で、今後この傾向がさらに強まるのではないかとの観測も拡がっている。

 国内需要家が打ち出す120ドル前後の提示の下で、今後の成り行きが注目されている。

これまでのアルミ地金対日プレミアム推移(CIF)

(単位=トン当たりドル)

▽2014年1~3月=255~257、4~6月=365~370、7~9月=400~410、10~12月=415~420

▽2015年1~3月=420~425、4~6月=350~380、7~9月=90~100、10~12月=90

▽2016年1~3月=110、4~6月=115~120、7~9月=90~95、10~12月=65~75

▽2017年1~3月=95、4~6月=128、7~9月=118~119、10~12月=95

▽2018年1~3月=103