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WEB資源新報BackNumber 2019年5月

資源リサイクル推進議員連盟が総会 廃プラ、古紙問題を聴取

議員連盟総会

議員連盟総会

 超党派の国会議員で組織される資源リサイクル推進議員連盟 (会長・甘利明衆議院議員) では5月31日、衆院第一議員会館の多目的ホールに関係省庁・業界関係者100余名が参集して定時総会を開催した。司会に立った松原仁事務局長(衆議院議員)の開会の辞に続いて、 富田茂之幹事長(衆議院議員)と逢沢一郎顧問(衆議院議員)始め各議員が挨拶した。

 世界的に注目を集めている「汚れた廃プラスチック」の国境移動問題や鉄・非鉄関連の金属リサイクルに係わる諸問題、懸案となっている古紙リサイクルにおける持ち去り問題や使用済み家具・ベッド等に係わる様々な問題について意見交換を行った。

 先のバーゼル条約締約国会議で、これまでリサイクル資源として扱われていた汚れた廃プラ(プラスチックごみ)に関する輸出規制問題については、日本他の提案が全会一致で採択される等、海洋のプラスチック汚染を巡って注目を集めていたプラごみ問題を絡めて、環境省、経済産業省両省の所管課からそれぞれの対応策についての報告があり、これを受ける形でリサイクル業界側からの現状報告と喫緊の対策についての要望が行われた。

 業界側から行われた意見陳述では、(一社)日本鉄リサイクル工業会の乗田佐喜夫専務理事が廃プラの混入しているシュレッダーダスト問題を中心にリサイクル現場の状況を報告、 非鉄金属リサイクル全国連合会・リサイクル環境推進部会の福田隆部会長は、廃電線の再資源化問題で大きな課題としてクローズアップされている「銅リサイクルにおける廃プラスチック問題」についての意見を、また、日本プラスチック工業連盟の岸村小太郎専務理事が廃プラ全般に亘る問題について述べた。

 また、古紙の持ち去り問題については、全国製紙原料商工組合連合会の富所富男専務理事が回収拠点での持ち去り事案の現状報告と急務とされるその防止策等について意見を述べた。

 締めの挨拶に立った会長の甘利明衆議院議員は「当議員連盟では、資源循環システムの構築に向けた具体的な政策提言を行っていきたい。 廃プラスチックによる海洋汚染は地球規模の環境問題となっている。 こうした問題はSDGsの17項目に取り上げられている。 あらゆる生活用品、物品のリサイクルを促進していくことにより、資源の有効利用を通じて環境保全に取組むことが必要だ。リサイクル政策を推進していく中で、政・産・官そして生活者と社会全体が課題に取り組むことが求められている」(要旨)と挨拶して閉会した。

各戸化で回収量2割増 名古屋リサイクル協同組合が通常総会

 名古屋リサイクル協同組合(石川喜一朗理事長)は5月28日、キャッスルプラザ(中村区)にて第22回通常総会を開催した。

 冒頭、開会にあたり挨拶に立った石川理事長は同組合の中心事業である市内の学区回収について「昨年度の回収量実績は、2万1846トン。前年対比93%で、1533トンの減少だった。要因としては、若い世代の習慣の変化による新聞・雑誌など紙媒体の需要減、また、包装資材の軽量化、常設の古紙回収ボックスなど回収手段の多様化、古紙の持去り問題がある。構造的な問題は受け入れるしかないが、違法な持去り問題は解決していかなければならない。昨年10月から学区回収の回収方式が各戸回収に変更となった。この目的に超高齢化社会への対応と持去り問題がある。被害の多い約50学区がステーション回収から各戸回収になった。結果として、該当学区の10~3月の回収量は前年対比111%増となった。前日出しも無くなり、持ち去り難くなった。構造的な減少を考慮すれば実質的には約20%の増加だ」と振り返った。

 また、品質の問題については「中国のナショナルソードに端を発した環境保護政策により、分別されていない再生資源の輸入禁止措置が発表され、昨年から実施されている。中国政府は2020年末までに古紙を輸入停止とする方針だ。その影響を受け、東南アジアに粗悪な古紙が大量に流れ、世界的に環境問題や品質問題が起きている。アメリカやEUでは『資源ごみ』として一括で回収しているが、日本の古紙は排出段階で分別され、種類ごとに回収しているのでゴミが入る余地がない。日本の古紙は製紙原料となる商品。この問題の解決策は日本の分別文化を正しく伝えることだと思っている」と述べた。

 総会では、平成30年度の事業報告・決算関係書類、令和元年度の事業計画及び収支予算など4議案について審議され、いずれも満場一致で可決承認された。

 総会には来賓として、名古屋市環境局ごみ減量部長の谷口由洋氏、愛知県中小企業団体中央会総務部主管兼管理グループ長の井関敦之氏が参席。議事終了後、業界関係者ら多くの出席者のもと、懇親会が盛大に開かれた。

横浜市資源リサイクル事業協同組合 リサイクルポート見学会600回達成

Rポート見学会

Rポート見学会

 横浜市資源リサイクル事業協同組合が実施する「リサイクルポート山ノ内見学会」が5月21日、600回を迎えた。

 この見学会は同組合が啓発事業の一環として自治会などを対象に平成17年に開始。市民らにヤード内での選別作業や圧縮梱包作業の様子を見学してもらい、組合の概要説明や様々な資源物やごみを正しく分別してもらう体験学習など座学も行うもの。分別ルールをただ伝えるだけではなく、その背景も伝え、実際に現場を見てもらうことで、より理解を深めてもらい納得してもらうことが狙いだ。見学会には、これまで、延べ1万7447人の市民らが参加した。

 現在の資源業界は市民の分別意識が大前提となっている。言葉にすると多くの人が同意することだが、実際に600回という数字を積み重ねてきた同組合の活動の意義は大きい。

【リサイクルポート山ノ内】

 横浜港をアジアのリサイクル市場をにらんだ輸出拠点とする「横浜エコ・リサイクルポート構想」のもと、同組合が平成15年に開所。資源物の国際商材化の流れをいち早くつかみ、今日に至るまで、同組合の古紙や古着、非鉄金属などの輸出事業の拠点となっている。