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鉱業協会 改正バーゼル法で簡素化要望 資源の海外流出防止に実効性を 

日本鉱業協会は政府に対し、最重点項目を含めた鉱業政策の要望書を取りまとめた。うち、最重点項目の1つとして、鉱業関係税制の一部拡充と恒久化や低廉で安定的な電力料金実現、FIT賦課金減免措置や省エネ補助金の維持・拡大を挙げているが、他の項目としては資源確保のための支援策強化や国際競争力確保、リサイクル事業環境の整備などを挙げている。

このなかで、現在改正作業が進められているバーゼル法に関し、経済産業省・環境省に対しては「電気・電子部品スクラップの輸入手続き簡素化や国内リサイクル資源の海外流出防止」に関して実効性のある制度構築を求めている。更に廃棄物処理の促進として、施設の設置等の許可簡素化や有価金属の廃棄物処理法規制からの除外、広域集荷のための制度整備などを求めた。

このほか、リサイクル事業拡大などのための支援策として、使用済み製品の集荷量増大に向けた広報活動や優良中間処理業者育成、リサイクル統計などの情報管理体制の整備を進め、リサイクル技術・システム高度化のための技術開発支援強化と貴金属やレアメタル等の回収技術開発、解体及びリサイクル容易な製品設計の推進を求めている。

アルミリサイクル 激化する輸出市場 上期UBCは前年比20%の増加へ 

慢性的な国内発生減と活況を呈する輸出向けマーケットのせめぎ合いのなかで、使用済みアルミ缶を含めた国内アルミリサイクルマーケットの過当競争が激しさを増している。暦年上半期を終えた6月までのアルミリサイクル原料市場の輸出通関実績をみると、使用済みアルミ缶(UBC)は3万4034トンで前年同期比20.5%の増加となった。

仮にこのままのペースでUBCの輸出が続けば、暦年輸出量は6万8000トンと過去最高の輸出量を記録することとなる。月間平均輸出量5672トンは前年の5002トンから13%増の水準となっている。なお、輸出事業者にとっては為替相場の動向が最大の関心事のようだ。

鉄リサイクリング・リサーチ 中国輸出6月20万トンを考察 日本の需給に大きな変化

我が国などにおける鉄スクラップの調査・研究を行っている株式会社鉄リサイクリング・リサーチの林誠一社長はこのほど、調査レポートNo.42「目が離せない中国のスクラップ輸出」(その2)をまとめ、公表した。林氏はレポートで中国の6月の鉄スクラップ輸出量は20万トンと前月(8万トン)比較で2・5倍に拡大しており、向け先も17か国に増加。「その他くず」は約4倍に急増し、特に日本の主要マーケットの韓国向けでは、1万2500トン(5月は2140トン)の「その他くず」が入着したことから、日本の輸出抑制要因につながる恐れがあるとしている。

6月の中国輸出入をみると、20万1700トンとなり、輸入18万5271トンに対し、初の輸出超過となっている。輸出増の背景には今年6月末「地条鋼」廃止によるスクラップ需給の緩みがあると推察され、今後は政府の国内消費増奨励や価格の上昇で、更なる輸出の増加は考えにくいとされるが、林氏は相場次第で20 万トンを超える可能性があることを指摘。また、この20万トンの向け先は、台湾6万9000トン、次いで香港1万6000トン、韓国1万3000トン、インドネシア9000トン、タイ9000トン等であり、日本は第6位6900トン。その次がマレーシア5090トン、ベトナム4840トン、更にインドへ3500トン入着している点が、日本の新市場として目されている輸出先だけに注目されるとしている。

更に「その他くず」輸出について林氏は、台湾の単価は90 ドル/トンと6月の輸出相手国中最低価格であり、これこそが「雑品」由来の低グレードスクラップであるとした一方、日本向けの193ドル/トン、韓国202ドル/トンは中国国内での中位くず(統廃)価格に匹敵することから、「雑品」由来ではない国内くずが輸出に出てきた新しい展開であるとの認識を示した。(詳細別表)
なお、6月の日本への中国産の通関輸入量7076トンについても、税関地域別では九州・戸畑3909トンが最も多く、次いで関西・堺1543トン、関東・木更津1424トンとなっていることから、中国産スクラップの試験的な購入のみならず、すでに通常操業使用として動き出している鉄鋼メーカーがあると考えらえるとしており、10 年後は更に中国や韓国の存在顕在化も予想される。こうしたことから、林氏は「日本は現在、需給を取巻く環境が大きく変化しようとしており、将来を見据えた意識改革と事業運営が供給側に求められている」としている。