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雑品スクラップ 規制へ中間まとめ 対象機器や業者届け出など

雑品スクラップの規制に向けた環境省による有害使用済機器の保管等に関する技術的検討会の第3回目となる会合が先ごろ開催されたが、そのなかで、これまでの議論を踏まえた中間とりまとめ案が示されている。同検討会では、雑品スクラップのなかの規制対象となる有害使用済み機器の対象範囲の指定や指定有害使用済み機器の保管及び処分の基準、また、これら有害使用済み機器の保管・処分を行う者の都道府県知事への届け出に関する対象者や届け出内容などに関し、議論が行われてきた。今回の中間とりまとめ案は、これまでの議論に基づき、規制に向けた具体的な方向性を示したものとなる。

まず、有害使用済み機器として対象となるものについては、既存制度である家電リサイクル法及び小型家電リサイクル法の対象品目である家電4品目と小型家電28品目が挙げられ、更に現場での該非判断に実効性を持たせるべく、家庭用機器との差異の判別が難しい業務用機器についても対象となっている。また、今回指定しない機器についても今後、必要に応じて追加していく方針が示され、現場調査で多く確認された湯沸器や配電盤、無停電電源装置(UPS)などに関しては更なる実態把握の上、特に考慮すべきとの文言が盛り込まれている。

次に保管及び処分の基準については、廃棄物の保管・処分を基準とし、火災防止の観点から、原因となる油、電池・バッテリー・ガスボンベなどは分別した上での保管・処分など必要な措置を講じるとしている。保管・処分の要件は、周囲に囲いを設けるとともに有害使用済み機器保管の場所であること等を記載した掲示板を設けることや、有害物質などの飛散・流出・振動・地下浸透防止などの措置を講じること。火災防止に向け、保管の高さを概ね5m以下とする。また、処分に関して、家電リサイクル法対象品目に対しては環境大臣の定める方法によることにする、などとされている。

このほか、届け出に関しては、除外対象者として廃棄物処理法の許可(一・産廃:積替保管の場合は保管のみ届け出対象外)及び家電リサイクル法、小型家電リサイクル法に基づく認定を受けたもの、再生利用認定業者(収集運搬は有害使用済機器と同等の積替保管有る業者に限り、保管のみ除外)のほか、事業所の敷地面積が100平米未満のもの、雑品業者ではなく機器の保管等を業として行おうとするもの(製造業者や販売業者、メンテナンス業者等)の考え方が示されている。

日本鉄リサイクル工業会・関東支部 若手が「錆年会」創立 石井会長「変化へ対応を」

錆年会設立総会

錆年会の設立総会

(一社)日本鉄リサイクル工業会の関東支部(岡田治弘支部長)では、鉄リサイクル業界の40歳以下の若手を主体とした「錆年会(せいねんかい)」を設立し、このほど東京・日本橋の鉄鋼会館にて創立総会を開催した。創立総会は、神鋼商事株式会社の山口一樹常務の司会でスタート。議長に石井商事株式会社の石井伸夫部長が選任され、会則、役員選定、事業計画など各議案が滞りなく承認された。また、合わせて開催された役員化において、初代会長に石井伸夫氏、副会長には下平祐平氏(栄興業株式会社)と山口一樹氏(神鋼商事株式会社)、会計に金田直也氏(株式会社カネダ)と山下耕平氏、監査に影島慶明氏(影島興産株式会社)が就任することが決まった。

錆年会は、時代の変化に対応する経営力を身につけ、各企業の持続的成長と業界の発展に貢献することを目的とし、定期的に会員同士の交流を行うほか、講演会や勉強会、視察などの規格・開催を行う方針。石井伸夫会長は「現在の業界は団塊の世代の方々によってしっかりとした土台が出来上がっているが、常に時代は変化しており、こうした変化に対応していくのが我々若者の務めだと感じている。変化で言えば例えば雑品スクラップの規制、また、現状は難しい部分もあるが、新たな販路開拓に向けたコンテナによる鉄スクラップの輸出実証など、将来を見据えた先輩の方々の取り組みに、大きな背中を見せてもらっている。今後、中小企業で通じるのか等、業界を取り巻く環境は厳しさを増しつつあるが、会を通じて経営力や変化への対応力が備わるような機会を設けていきたい」と抱負を語った。

なお、創立総会後には、日本鉄リサイクル工業会・岡田治弘関東支部長により、「錆年会に期待すること」というテーマで講演が行われた。岡田関東支部長は、自らの体験を踏まえた講演を行い、幼少時の父親の記憶や初めて社会人になった時に何を学んだか、そして業界に戻った時に何を感じたかを語り、会社は経営者一人では大きく出来ないため、「人を見る目」を養うことの重要性を説いた。また、業界の将来については「少子高齢化による国内需要の減少や韓国、中国などのスクラップ自給化から輸出国化で決して楽な業界ではなくなる。だからこそ将来を見据えてまずは勉強すること」と述べ、最後に「親を大切にしてほしい」とまとめ、錆年会会員にエールを送った。

バーゼル法見直し 輸出者に資力保証など 輸入規制緩和へ認定制度も

バーゼル法の見直しに係る「特定有害廃棄物等の範囲、再生利用等事業者等の認定制度等に関する検討会」の第2回会合が先ごろ開催された。 そのなかで、まず今後の有害廃棄物の輸出に関し、バーゼル法上でこれまで法律上明確化されてこなかった輸出先国での環境汚染防止措置に関し、環境大臣による確認事項を法的に明確化する方向が示された。近年、韓国向けの使用済み鉛蓄電池が増加するなか、昨年6月に韓国での不正処理事案が発覚したことから、バーゼル法上でより的確な審査を行う必要性が指摘されていた。確認事項としては、輸出先での処理施設の構造や環境関連規制の順守状況、排ガス・排水対策といった環境保全対策で、これら環境汚染防止措置の確認は、OECD非加盟国だけでなく、OECD加盟国であっても鉛蓄電池を輸出する場合は適用する考えを示している。

また。バーゼル条約上では当該品の輸出が不法取引等の場合、輸出者が貨物を引き取ることとなっており、特定有害廃棄物等の運搬及び処分が適正に行われない場合、再輸入や代替え措置により適正に対処することが輸出者の義務となることから、現行制度では外為法に基づいた経理能力の有無を輸出承認の要件としてきた。ただ、現行制度では、実際問題が発生した際に必要となる資力の考え方等が示されてこなかった。こうしたことから今回、問題が起きた際に輸出者が貨物を引き取る等の対応にかかる費用を確保しているか否か(資力保証)について、銀行保証や保険、その他書類で確認する案が示されている。

他方、特定有害廃棄物の輸入に関しては、再生利用等目的輸入事業者及び再生利用等事業者の認定制度についての方向性が示されている。EUでは、比較的有害性の高い電気炉ダスト、金属汚泥等の輸入についても、規制が緩和されており、特定の回収施設でリサイクル等を行う場合、最大3年間の包括的な輸入同意を与え、手続の簡素化などを導入している。 こうしたことから、我が国においても認定制度によって、認定を受けた再生利用を行う事業者は輸入承認の義務対象外とする規制緩和措置を導入することとしたもの。認定に当たっては、廃棄物処理法の規定を参考とした基準とする方針が示され、適切な処理能力や汚染防止措置、社会的に適正であるものなどとした。輸入者自らが運搬を行わない場合は運搬を行う事業者も審査の対象になることや、主要な再生利用等を行う前に破砕等の中間処理を行う場合は当該中間処理事業者も審査の対象になる考え方が示されている。なお今回、これらの認定事業者は一年間に輸入・再生利用を行った特定有害廃棄物の種類や量、輸入先国などについて毎年報告を義務付ける案も示されている。